—余命宣告から1年。命の灯を守り続けた日々の記録—
2024年6月。カッペリーニに下された診断は、あまりにも過酷なものでした。

末期のリンパ腫により「余命2週間」——それは、私たちにとって現実とは思えない言葉でした。
抗がん剤をすれば絶対に耐えられない、気休め程度にステロイドをあげてみる、と治療の選択肢は限られていました。
ステロイド薬が全く効かなければ、2週間も持たないだろうと告げられました。
それでも、カッペリーニの体は薬に応えてくれました。
食欲が戻り、目に力が宿り、少しずつ体を起こすように。
私たちは希望と不安の間で揺れながら、毎日を見守りました。
しかし、2024年9月。再び危機が訪れます。
突然ぐったりと横たわり、呼吸も浅く、目虚ろに。
「もう、ここまでかもしれない」
そう覚悟し、強制給餌や投薬はせず、ただ穏やかに寄り添うことを選びました。
スタッフは泊まり込みで、カッペリーニのそばで見守りました。
そして数日後。6時間全く寝返りも打たず、虫の息だったカッペちゃん。いよいよ今夜だなと覚悟を決めていたスタッフでしたが夜中24時を過ぎたころ、カッペリーニがスクっと起き上がって水を飲みはじめました。
その瞬間、私たちは涙が止まりませんでした。
命の灯が、まだ消えていないことを教えてくれたのです。そこから徐々に食欲も戻り元気に見えてもその後、ステロイドの副作用による免疫低下で皮膚がごっそり禿げたり肉球から出血した痛みで動けなくなったりと、試練は続きました。


それでも、獣医師の提案で駆虫薬を試すと少しずつ改善。
やがて、カッペリーニの可愛い顔が戻ってきました。

食欲もあり、元気もある。
「この子は本当に強い」——何度もそう思いました。

そして2025年8月。余命宣告から1年が経過。
血液検査とエコー検査の結果は、驚くべきものでした。
・腫瘍のような影が消失
・数値がほぼ正常値に回復
・貧血も改善傾向
医学的には全く説明がつかない。
それでも、目の前のカッペリーニは、確かに「生きている」。
しかも、健康な猫と変わらないほどに。
そして今。
カッペリーニは、ネコリパハウス高円寺で元気な猫たちと同じように日常を過ごしていました。
そんな彼女を家族として迎えたいと申し出てくださった方が現れました。

その里親様は、以前ブレンダとランちゃんを迎えてくださった方。


カッペリーニの病状や過去をすべて理解し、受け止めてくださった方です。

私たちは、安心して送り出すことができました。
そしてカッペリーニのトライアルがスタート。
過酷な環境を生き抜き、何度も奇跡を起こしてきたカッペリーニ。
これからは、愛情に包まれたおうちで、穏やかな時間を過ごしてほしいと願っています。

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