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ちびび、虹の橋へ。

岐阜店

保護依頼から、岐阜店のシェルターにやってきたちびび。
2022年1月18日、お世話をしていたスタッフの腕の中で、虹の橋へ出発しました。

ちびびの軌跡は、インスタグラムにて、首相によって発信され、岐阜店のみならず、多くの猫好きの皆様に、応援をいただきました。
本当に、本当にありがとうございます。

インスタグラムでは全て書けないぐらい、ちびびとの思い出はたくさんあるのですが、まだ「ちびび」と口にするだけで、涙が溢れてしまいそうになります。

最初に保護依頼があった時、写真を見ただけで「これはひどい!すぐに保護!」とスタッフの誰もが思いました。
保護主さんは、逃げようとするちびびを必死に捕まえてくれ、すぐにネコリパブリックの提携病院へ搬送。
病院の先生から送られてきた、明るい場所で見たちびびの顔は、想像以上にひどく、よくこれでお外の世界でいきてきたな、と感じました。

「痛々しい」という言葉でなんか表しきれないほど、本当に本当に、よく生きているな、という状態。
鎮静をかけて、傷口を見たいけれど、体が細く痩せていて、すぐに鎮静をかけるのも難しい状態だったので、数日間はたくさん食べて、体力をつけてもらいました。

いくつも保護現場に出向いている私たちでさえ、いざこの子を眼の前にしたら、手を出すのを躊躇してしまうんじゃないかという大怪我。
保護しようとしたことで、この子の怪我が悪化するのではないか、と怖くなります。
そんな中、ちびびを決死の思いで保護してくださった保護主さんには、感謝してもしきれません。
きっと本当に怖かったと思います。
保護されたちびびは車の中で暴れることもなく、ただただ静かにしていたそうです。
運転しながら病院までの道のり、保護主さんは「保護したショックで亡くなってしまったのではないか」と落ち着かなかった、と後から伺いました。

ちびびに鎮静をかけられるようになり、組織をとって、病理検査へ。
しかし年末年始のお休みなってしまったため、外注の検査はすぐに結果がわかりません。
 

年末年始、病院で過ごすよりは、スタッフやボランティアさんが過ごす、岐阜店のシェルターに来てもらおう、とスタッフで話し合って決めました。
病院でのちびびは警戒しており、ご飯の器を差し出す時に猫パンチが飛んでくる、と先生から聞いていたので、処置をするにも鎮静が必要だな、私たちには何ができるだろう、と考えました。
でもまずは、安心してもらうところから。

病院ではとっても警戒していた子も、シェルターに移動してきたら、警戒しなくなった、という子はたくさん見てきました。
普段からシェルターには人が出入りして、出入りする人はみんな猫好き。
どんなに警戒している猫たちにも、みんな笑って話しかけ、怒る姿にも驚かず、「怒った顔も可愛いねえ」なんて猫にとっては拍子抜けするような言葉をかけるので、怒る気力もなくなってしまうのかもしれません。

また、他の猫が人間にデレデレする姿を見て、「あれ、思ってるより人間って怖くないのかも」って感じてもらえます。
(岐阜店ではそういう理由で、シャーシャー部屋にべったり子猫が入ってもらっています。)

シェルターで最初は猫パンチが飛んできそうだったちびびも、「どうやらここは安心らしい」と気づくと、ご飯の時は待機をするように。
特にちびびの下の段にいる西島フォクシー(西島秀俊に似てるから)が食いしん坊で、スタッフを見るとすぐに鳴き出すので、つられてすぐにスタンバイしてくれるようになりました。

あごがずれてしまっていたので、AD缶という高栄養のペースト状のご飯や、舐めるだけで口に入る柔らかいご飯など、いろんなご飯を「何でもいいから食べて!」と色々置いてみると、「たくさんある…悩む…」と首をきょろきょろ動かす可愛い姿も。

当初は鎮静をかけないとできなかった洗浄と消毒も、心を許してくれたのか、お膝の上で抱っこしてさせてくれるようになりました。
「傷口痛くないのかな?」と思っていましたが、あんまり気になっておらず、体を拭かせてくれたり、前足を触るとぎゅっと仕返してくれたり、いつも何か言いたげな表情をして、じっと見つめてくれるのが、とっても可愛い。
どんな姿のちびびを見ても、みんな「可愛いね」「強いね」「すごいね」とたーくさん褒めると、まんざらでもない表情をするちびび。

その後、扁平上皮癌だと判明しましたが、ちびびの体力では抗がん剤や手術は耐えられない、と思い、インスタグラムで多くの皆さんから情報を募りました。
すぐに多くの方からご連絡がいただけ、サプリや温泉水など、教えていただけただけではなく、実際に送ってくださる方も多くいて、すぐにちびびに試してみることができました!

また、情報と同時に、たくさんのご寄付・物資をいただき、本当にありがとうございます。
岐阜店の前のテラスは、連日箱がずらーっと並び、宅配業者さんから「今日は50個あります」と事前に電話がかかってくることも。
箱を開封すると、物資はもちろん、お手紙や、お守り、猫たちだけでなく、人間スタッフへのお菓子など、心温まる品物がたくさん。
「ちびび、応援してます」「元気になりますように」「お手伝いさせてください」
コメントひとつひとつに、元気をもらい、「ちびび、猫界のインフルエンサーになれたじゃん」と笑ってちびびに見せていました。

頑張ってご飯を食べていたちびびでしたが、食べる日と食べない日が交互になり始めました。
普段、夜はスタッフは帰宅してしまうのですが、ちびびが心配だったこともあり、スタッフで夜勤を担当することに。
シェルターは人が出たり入ったりですが、お膝の上で処置をさせてくれるようになってから、人の姿が見えないと、ちびびがきょろきょろするようになったので、いつでもちびびのそばに誰かいるように心がけていました。

頭の後ろ側にある腫瘍が腫れてくれば冷やし、まばたきが出来なくなってしまった右目に点眼をし、顔を洗うのが大好きだったちびびに変わって、私たちが顔を拭かせてもらって、一進一退の日々。
だけど、ちびびがまっすぐじっと私たちの眼を見てくれると、ちびびが生きるのを諦めていないのが伝わってきました。

2022年1月18日 21時52分。
ちびびは出張中の首相とビデオ通話しながら、そして駆けつけたスタッフ、ボランティアさんが見守る中、最期はたくさんお世話をしたスタッフの腕のなかで、虹の橋へと出発しました。

たくさんの人に愛してもらったちびびですが、それ以上にたくさんの愛を返してくれた気がします。
お外で寂しいままじゃなくて良かった、と思う気持ちと、もっとできることがあったのでは、という気持ちが行ったり来たり。
だけどちびびが、今を生きてきたように、そんなちびびの今に寄り添うことが出来たこと、とっても誇らしく嬉しい気持ちがそれ以上にあります。

ちびび、また戻ってきてね。
どんな姿でも、最後まで全力で愛すよ。
次、出会えた時はお外を彷徨ってないといいんだけど、もし彷徨っていても、絶対みんなで助けるからね。
また会おうね、約束だよ。


たくさんのご支援、ありがとうございました!
これを機に、保護活動に眼を向ける方が増え、お外の子たちが1匹でも多く、あたたかい場所でお腹いっぱいの幸せな日々を送れますように。


ちびびの奇跡はこちらから👇

https://www.instagram.com/p/CYHS3HMPFVn/?utm_source=ig_web_copy_link

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虹の橋
  • 性別女の子
  • 年齢1-3才
  • 在籍店岐阜店
  • 毛色キジ白
  • 毛の長さ中長毛
  • 人馴れ度のんびり
  • 人馴れ度デレデレ

Comment

[雌雄・歳]
メス・3歳

[経緯]
駐車場に突如現れた、片耳のない猫を保護したい!という保護相談がきっかけ。
右耳がなく、大きく肉がえぐれてしまい、体も痩せていました。
体はノミの糞だらけ。
すでにアゴがずれてしまい、ペースト状のご飯しか食べることができない状態でした。

その後、急いで動物病院に連れていってもらい、検査をしたところ扁平上皮癌との結果が出てしまいます。
年末だったこともあり、動物病院から岐阜店のシェルターへ移動。
最初はシャーシャー言って猫パンチが出てきていましたが、人のあたたかさを知り、鎮静なしで洗浄や消毒をさせてくれるようになりました。
たくさんの人に見守られ、応援されて、2022年1月18日 21時52分、お世話をされていたスタッフの腕に抱かれ、苦しむことなく虹の橋へ。

[特徴・性格]
とっても優しくて、おおらかで、愛情深い性格。
ご飯の用意をし始めるとスタンバイして、ご飯を前にすると、「どっちのご飯にしようかな?」と悩む姿も。
膝の上に抱かれると、ぎゅーっと丸くなろうとする姿が、とっても可愛い。
おててを握ると、ぎゅっと握手を仕返してくれて、名前を呼ぶと、尻尾をぶんぶんと振り回してくれる。
たくさんの人に愛される不思議な魅力を持ち、それ以上にたくさんの愛を教えてくれたネコリパきってのインフルエンサー。

最後まで生きることを諦めず、弱音も吐かない、強くて、美人な女の子。

首相あさかのつぶやき

たくさんの猫達を保護していると、たくさんの病気の子たちが集まってきます。
救おうとすればするほど、重い病気をもった猫たちと向き合います。

一匹、一匹、みんな幸せにしたい。でも、この腕の中で見送る子たちもどうしてもでてきます。

先日、扁平上皮癌の手術と放射線治療をうけ、完治し、さらに毎日サプリなどを飲んで頑張っていた大福ちゃんの、がんの再発が判明した。

悲しい。悔しい、、、

私達にできることは、大福が残りの日々を穏やかに過ごせるようにサポートすること。
早くに再発に気がついてあげたらもっとできることはあったのかもしれない。
でも、ネコリパで過ごせたことが大福の幸せな日々であるように、スタッフ、ボランティアさんと共に愛情いっぱいで見守っていこうと思う。最期のときまで、、、

2023/4/17

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